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2016年2月25日 (木)

ロードバイクの価格は何で決まる? その1 カーボンフレーム

お客様からよくいただくお問い合わせです。

「ロードバイクって、モノによって値段の差があるんですけど、何が違うんですか?」

ザックリ言って、ロードバイクの価格を決める要因は次の三つです。

1. フレーム

2. 装着部品

3. ブランド

簡単にこの三つを説明します。

ひとつめの「フレーム」は、現在主流のバイクでは、「カーボンか? アルミか?」という素材の違いがあります。
カーボンのなかにもグレードがあり、高い、安いがあります。
さらに構造の違いもあります。
これらはアルミでも同様です。

ふたつめの「装着部品」は、いわゆるコンポーネントやホイールに代表されます。
最高級のデュラエースやカーボンホイールがついていれば、当然価格は高くなります。

三つめの「ブランド」は、一般的には「メーカー名」ととらえられているかもしれません。
同じようなフレーム素材や部品を使っていても、ブランドによって価格が高くなることがあるということです。

今回はひとつめの「フレーム」のうち「カーボンフレーム」について説明します。
「アルミフレーム」や「装着部品」「ブランド」は回をわけて後日説明します。


カーボンフレームを説明するにあたり、当店主力のジャイアントを例にします。
ジャイアントの現行ラインナップでは、カーボンには三つのグレードがあります。

Advanced_sl
ADVANCED SL(最上位グレード)

Advanced
ADVANCED(セカンドグレード)

Comax
CoMax(サードグレード、現在ロードでは使っていません)

大雑把に言うと、アルミよりカーボンのほうが高いです。
カーボンは原材料が高価なものが多く、作業工程も多いためです。
カーボンフレーム作業工程の動画は当店モニターで流していますのでご来店の際にはぜひご覧ください。

グレードが高くなると「弾性率が高い」カーボンを使っています。
弾性率が高い=伸びにくく、これを成型すると硬くなります。
硬くなると薄くできるので軽くなります。
高グレードのカーボンが軽くて硬いと言われるのはこのためです。

実際のモデルで見てみます。

Tcr_ad_sl_2
TCR ADVANCED SL 2は、ADVANCED SLグレードのカーボンを使い、コンポーネントはアルテグラ、ホイールはSLR 1が装着されて価格は430,000円(税抜)です。

Tcr_ad_pro_1
TCR ADVANCED PRO 1は、ADVANCEDグレードのカーボンを使い、コンポーネントとホイールはTCR ADVANCED SL 2と同じアルテグラとSLR 1で価格は350,000円(税抜)です。

カーボングレードと装着部品のほかに、シートポストがTCR ADVANCED SL 2は一体式のISP(インテグレーテッドシートポスト)、TCR ADVANCED PRO 1は別体式のVARIANTという構造の違いもあります。

価格差8万円は、カーボングレードとシートポスト構造の違いによるものと見ることができます。

Tcr_ad_1_kom
TCR ADVANCED 1 KOMは、TCR ADVANCED PRO 1と同じADVANCEDグレードのカーボン、アルテグラのコンポーネントを使っていますが、ホイールはアルミリム、その他細かな部品の違いもあり価格は250,000円(税抜)です。

フレーム構造を見ると、ヘッド部分がTCR ADVANCED SL 2とTCR ADVANCED PRO 1は大径の「OVERDRIVE 2」(上側1-1/4インチ、下側1-1/2インチ)なのに対し、TCR ADVANCED 1 KOMは「OVERDRIVE」(上側1-1/8インチ、下側1-1/4インチ)という違いがあります。
フォークコラム(ヘッドチューブ内を貫通しているチューブ)は、TCR ADVANCED SL 2とTCR ADVANCED PRO 1はカーボン、TCR ADVANCED 1 KOMはアルミです。
TCR ADVANCED PRO 1とTCR ADVANCED 1 KOMの価格差10万円は、ヘッド部分のフレーム構造とフォークコラムの材質、ホイール、その他細かい部品の違いによるものと見ることができます。

ここまで結構長くなりましたが、これでもまだザックリです。
疑問があれば店頭にてクリアにしていただければ。

ここに書いた内容は、詳しい人が読んだら「おいおい!」と突っ込みたくなるところ多数だと思います。
そこは大人の対応でスルーしていただければ幸いです。

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