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2024年3月22日 (金)

【インプレッション】ジャイアント 新型 TCR ADVANCED SL 0

先日のジャイアント新型TCR販売店向け試乗会で乗ってきました。

ジャイアント 新型 TCR ADVANCED SL 0

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価格:1,540,000円(税込)

※ペダル、サイクルコンピューターは付属しません。

試乗サイズ:710(S)mm(参考適応身長:165〜175cm)

TCRの最高峰=フラッグシップモデル。

フレームとフォークに「ADVANCED SL」と呼ばれる上位グレードのカーボンを使用。

コンポーネントはデュラエースDi2 12速でパワーメーター付き。

ホイールはCADEXの最新型でハブとスポーク一体構造のMAX 40。

ハンドルとステム、そしてCADEXのサドルもすべてカーボン製。

このスペックで、現在の相場を考えたら、154万の価格は割安と言えるでしょう。

でも高いです。

重量はMサイズのペダル、付属品なしのカタログ値で6.4kg。

試乗車の準備ができて、スタッフから自転車を渡されて転がした瞬間に思わず「軽!」っとスポーツ自転車をご存知ない方みたいなことを言ってしまいました。

それくらい軽いです。

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新型のトピックはブレーキケーブルが内装化されたこと。

ご覧のとおり見た目スッキリ。

まぁ、いまの最新モデルはみんなこんな感じですね。

ヘッド規格はジャイアントが言うところの「オーバードライブエアロ」。

現行プロペルと同様です。

ベアリング径は上下とも1-1/2インチで、コラムの上側がD型断面になっていて、そこにブレーキケーブルを通して、コラム途中から内蔵する構造です。

専用ステムのみ使用可能とのことです。

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シートステイのブリッジに相当する部分がなくなったのも新型の特徴です。

ADVANCED SLグレードは新型でも引き続きISP(シートポスト一体構造)を採用していますが、シートポスト部分の断面はD-FUSEに近い形状になっています。

これらによって快適性が高まったとのことです。

実際乗ってみると前モデルよりも乗り心地がいいことを実感できますが、その乗り心地の良さは、シート周りではなく、フレームとフォークの下側で感じました。

前モデルはBB周辺やフォークの剛性が非常に高く、脚に返ってくる気がしました。

しかし新型では、この脚に返ってくる感じがなく、さりとてフニャけているわけでもありません。

進む性能はそのまま、もしくは向上させつつ、剛性の高さによる、いわゆる「脚に来る」感じが大いに減少した印象です。

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ISPのヤグラは、サドル高の調整幅がそこそこあるタイプ(何mm調整できるかは聞き忘れました)。

このほか、調整幅が長いタイプのヤグラも付属するそうです。

調整は、基本的に上げ方向で、下げる場合はISPを切る必要がありますが。

ですので、ISPタイプはサドル高が決まっているひと向けです。

サドルはCADEXのAMP。

走れるひとに好評です。

個人的には、前後にフラットなサドルが好みなのですが、このサドルの快適さは体感できました。

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デュラエースのパワーメーターと左チェーンステイのクリアランスは十分です。

ここまで標準装備するなら、クランク長と歯数を選べるとなお良いのですが。

デュラエース Di2の変速とパワー伝達は文句なし。

ディスクブレーキも下位モデルよりも効く印象でした。

コンポーネントのグレード差をキッチリ性能差にしているところは、さすがシマノです。

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最近のトレンドになってきたフレアハンドルをADVANCED PRO以上でアッセンブルしている点も新型TCRのトピックです。

試乗したSサイズは、ブラケット部分の幅が370mm、エンド部分が400mm(ともに芯-芯)でした。

個人的にいつも400mmまたは380mmを使っているので、370mmはさすがに狭く感じました。

が、たしかに空力は良くなりそうです。

しかし、下りで速度が上がったら怖そうな気がしました。

プロ選手並みのテクニックがあれば問題ないのかもしれませんが、そうでなければ、空力が良くなる(はず)のと「プロ選手気分で乗れる」というメリットに対し、安定性が下がる(だろう)デメリットもありそうです。

でも、「プロ選手気分で乗れる」のは重要ですよね。

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新型TCRだけでなく、もうひとつ話題になっているのがこのCADEX MAX 40ホイールです。

上の写真はフロントハブ。

幅広のカーボン製エアロスポークは、1本1本がフランジの中で接合されているそうです(フランジの中で「へ」の字に曲がってつながっているライトウエイト方式ではありませんでした)。

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こちらはリアハブ。

ディスクローター側のフランジ形状はフロントと同様です。

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リアハブのフリー側のみフランジ形状が円形です。

形状違いの理由は聞きそびれました。

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リム高は40mm、リム内幅は22.4mm。

横風の影響を受けにくい形状とのことですが、実際のところはわかりませんでした。

ただし、軽さとホイールの一体感は十分感じました。

ハブとスポーク一体構造による反応の良さは抜群です。

そのぶん、ホイールの硬さは感じましたが、リムとスポークはニップルで接続されているので、ガチガチではありませんでした。

想像していたよりも普通に使えそうなホイールでした。

それでいて、軽くて進みます。

タイヤもCADEXの新型RACE GC チューブレス 28C。

フックレスでこのリム内幅とタイヤ幅に体重70kgだと推奨空気圧4.0bar。

これくらいの低圧で乗れるため、このような高剛性ホイールも普通な感じで使えるのだと思います。

このホイールに試乗するまでは、普通に乗るならハブとスポークが一体ではない一般的な構造のホイールのほうが向いているのでは、と思っていました。

しかし、実際に乗るとMAX 40の普段使いもアリだなと思えてきました。

ただし、価格は約50万円とそれなりで、スポーク破損時は基本的に全取っ替えですが。

と言うわけで、新型TCRの最高峰モデルは、レース向けに超高性能なのはもちろん、そこまで脚がないひとが乗っても十分ラクができる素晴らしい自転車だな、と実感した次第です。

いまのところ新型TCRシリーズは、このTCR ADVANCED SL 0を含め、全モデル、全サイズ、全カラーがご注文可能です(2024年3月22日現在)。

ご注文お待ちしています。

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